Romeo Adaci Piston trumpet

大学院時代か就職1年目に、ロータリートランペットが欲しくて、渋谷のネロ楽器に試奏に行ったことがあった。
当時、ロータリートランペットについてはPipersの記事で読んだだけで、ほぼ情報なし。

ネロに行って、たぶんフェアか何かあったかと思う。
テーブルに数台のロータリートランペットがあった。
他にお客さんもいないことから、好きなだけ吹かせてもらった。
どれも個性的で、逆にどれが良い音なのか、良く分からなかった。
まだピストンのC管すら持っていない時だったと思う。
C管のロータリーを買うべきか、いや、吹替ならB♭管だし、B♭管が基本と言うし…
とか思いながら吹いていた。
多分、1時間以上、そこで拭かせてもらったと思う。
で、最終的にこれが一番いいなぁと思ったのがRomeo AdaciのB♭管。
他のロータリーがGPだったのに、この1台だけSPだった。
でも、すごく倍音豊かな深い音がした記憶がある。
販売価格は60万円くらいだったと思う。
これいいなぁーと言いながら何度も吹いていて、
店員さんとも話していたら、店長さんと思われる方から、
それなら値下げOKだよと。
多分、2割引きくらいの提示があったと思う。でも無理だなー・・・と
渋っていたら、かなり下げてくれて最終的に30万円台後半だったと思う。
それでも買わなかった。。。。
今考えると、なんでだ!って思う。
何でだろう…あータイムマシーンがあったら即買いなんだが。。。

 

で、前置きが長くなったが、
このトランペットがRomeo Adaci。ロータリーじゃないけど。

Romeo Adaci



型番は、色々検索しているけど分からない。たぶん、きっと2001と言うモデルじゃないかと思う。
印象は。。。重い。音色じゃなく、物理的に重い。
練習していると、左手が辛くなる(笑)

Romeo Adaci 格好いい..



購入はヤフオク。まぁまぁな入札があったけれど、落札。
当初、表面めっきの劣化が激しかったが、メッキ剥がれもほとんどなく、
お得意の磨いて磨いてでピカピカに。
まぁボツボツは少し残るけど、見た目20年以上前の楽器とは思えないものになった。
ベルの彫刻が素敵!
スライド等、特に問題となる部分は無い。

音色は若干重め。
今の楽器の傾向は軽め、明るめだから、だいぶ違う気がする。
あと、大きいのかな、持ち手が。
それにしても…重い。ヘビータイプじゃないのに...。

Romeo Adaci ベルの彫刻が素晴らしい

当時憧れていたRomeo Adaciのトランペットを手にして、かなり興奮気味。

やっぱりいいな。
この際・・・ロータリーも欲しいなぁ...

 

後記:

とても気に入っていたのだが・・・うん、気に入ってはいたが、

ちょっと資金繰りと言うか、オケ活動費が底をつき。

今年は北海道遠征Kitaraでの公演もあり、どうしようと。

使わず、かつ良い楽器を後世に早いうちに渡した方が良いかと思い、

某サイトでお嫁に出した次第です。

かなり良い楽器です。絶対気に入ってくれると思う。

今度はしまい込まずに、良い音楽を奏でてくれるといいな。。。

新型コロナ禍のオーケストラ活動

新型コロナ禍で色々と周りが変わりました。

周りが変わった…要するに私の仕事やその他はほとんど変わりません。

その中で、オーケストラでの演奏活動は、少々変更があり、

昨年は3か所の常設オケ、Chオケ、Miオケ、そしてYu響と、一発オケのRoオケに所属。

で、コロナ禍を理由に、前々から、ここは合わないなーと持っていたMiオケとRoオケの2か所を辞めました。

そうしたところ、Ge響の指揮者からオファーがあり、Ge響に所属することになりました。心機一転、知らない人の中で演奏するかー...と、ちょっとウキウキ思っていたら、知り合いばかりのオケで‥‥これはこれで楽しいです(笑)。

 

友達のトランペット吹き、オケ友は、

まだ練習が中止だったり、演奏会が決まっても、無観客でだったり...

それを考えると、こんなにオケに参加できるのは幸せなことです。

 

オーケストラでの感染対策は、大変よくできていると思います。

蔓延防止法等々まだまだ色々ありますが、

忙しい週末が続くことを願います。

 

 

YAMAHA YFH-8310ST Custom

★YFH-8210ST Custom

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YFH-8310ST

ヤマハ発のカスタムモデルのフリューゲルホルン。

これも無傷のものをヤフオクで購入。
オケマンがなぜフリューゲル購入した?かと言うと、
単に安かったから(笑)。


10万円強だったかなぁ。このモデルで10万円強は安い。
なので、何となく、これは買っておかないと・・・と思ったため。
当時はアンサンブルもやっていたので、きっと使うだろう…と思っていたが、
約10年程度の間、本番舞台で使ったのがソロコンサートで1回...
あとは他の人に貸すことが何回かあった。くらいだな・・・

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良い楽器だったが…

そのため、あまりにももったいないので2017年に売却。滋賀の方にお嫁入です。
楽器にミュートを落としてしまい、1か所リードパイプの先の方にキズが出来てしまったのが残念。
売却第1号機

音色は…僕自身あまりフリューゲルホルンの音が良く分からないので、
ちゃんとした判断が出来ないですが、マイルドで、少なくとも音程はとても良かったですね。
これが使いこなせたらよかったのになぁ…。
売却後も、今まで必要なことが無かったので、良いタイミングで次の方に引き渡せたかなと思います。

基本スペック
販売期間:1985-1998
第3トリガー付き
アサイズ:S
ベル:FH1
シルバープレート
価格:¥260,000-(当時)

YAMAHA YTR-8335USⅡ

YAMAHA YTR-8335USⅡ Custom

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YTR-8335USⅡ

5本目はYAMAHAのB管 YTR-8335USⅡ Custom。通称XenoⅡ。

YTR-8335Sも長いこと使っていたので、そろそろ新しいのが欲しいなと。

ヤマハの新しくなった2本支柱のXenoも吹いてみたい・・・って考えてた時、ネット上のオークションなるものが徐々に活発なってきたころ、これが出品されていた。
出品者曰く、1年しか使ってません・・って感じで書いてあり、信用して落札したら、ほんと、ほぼ新品状態だった。おぉ。


Xenoと銘打たれてから第2世代のもの。当時のYAMAHAのフラッグシップ。
8335Sが、8335H(1987~94)になって、初代Xenoの8335US(1991~94)、そしてXeno第2世代のYTR-8335UⅡ(1994~2001)になった。

購入が2000年だから、これは最晩年のものだな。
当時の定価が22.5万円で、落札金額が15万円強だったと記憶している。
肌色のシングルケースが通常付属だったが、これは期間限定の黒のダブルケース付。
今のcustomやXenoのダブルケースと同型。

だけど・・・表面素材が悪くて、経年劣化でボロボロと言うか、べたべたになる。今のはダメにならないけど。

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カタログにある謳い文句は、
「第2世代へ。ゼノがさらに響きを深めました。名前は同じでも、中身は全く違う、そう言っても過言ではないほどの変化です。世界の一流演奏家の評価に加え、いままでにも増して科学的なアプローチを強めたことも今回の特徴のひとつ。例えば素材、組成成分の検証には、分子レベルにまで踏み込んだ開発がなされました。ヤマハ カスタムトランペット「ゼノⅡ」。その名前は、いつか完璧と同意語になるでしょう。」
おぉ、強気だ(笑)

吹き心地は抵抗が増した感あり、スタイルもBachにだいぶ似てきたが、
Bachよりも断然吹きやすい。コントロールのしやすさはやっぱりYAMAHAだな。

それにYAMAHAのトランペット特有のヌルヌルピストン。なんの抵抗もなくすっと入る感じは、好き嫌いがあるが、世界的に見れば称賛されているらしい。ピストンが引っかからないし重くないので、何時間吹いてても指が疲れない。

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ベルの刻印が格好いい

アマオケ時代のメイン機種として10年以上にわたり、色々と一緒に頑張ってきた。言うなれば戦友だな。
所々ボコってて、指の当たるバルブケーシングに荒れがあったり、あちこち少しお疲れな感じはするものの、まだまだ全然頑張れた。銀メッキも全然健全。すごいな日本のメッキ技術
ただ、自身の楽器保有数が増えてきたことと、次のメイン楽器が手に入り、ほぼ使わないと思ったので、もし可能なら、これを吹いていただける方のもとにお嫁入できればと、ネットに出品。最終的には、大阪の方に2018年にお嫁入しました。

改めて当時のカタログを見ると・・・格好いいな、これ。
金銭的余裕があれば手元に残しておきたかったが・・・ドナドナしました。
前後するけど売却機材の4台目

今思い出してもあまり不満もなく、これはこれでほんと良い楽器だったともう。

 

基本スペック:

メーカー希望小売価格¥225000(ケース付)

調子:B♭
アサイズ:ML
ベル:イエローブラス一枚取り 直径123mm
仕上:銀メッキ
付属マウスピース:TR14B4GP

Antoine Courtois Paris ChambordⅡ 106XL

Antoine Courtois Paris ChambordⅡ 106XL

 

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Chambord Ⅱ 106XL

4台目はコルネット

Courtoisは、1789年にクルトワ家がパリで管楽器を作り始め、息子のAntoineが1803年にブランドとしてAntoine Courtois Parisを設立した古い感楽器メーカー。今ではBuffet Cramponグループの一員になっている。
実はこれ、新品で買ったのだけど、実際手元に来るまでにちょっと色々有った楽器。

まず、オケでグノーの「Faust」からバレー音楽をやることになって、

コルネットが必要になった。通常オケではコルネットを使わないので、安いやつでいいやと思っていた。そこで新大久保の中古屋を覗いたところ、ちょうど入荷したての、クルトワコルネットがあった。

シルバープレートで、大きな打痕や擦り傷もなく、ほぼ無傷。
中古としては値が張るが、状態も良いし、何より吹いた音色が他の中古品と比べ、ダントツに心地よかったので、即購入した。
なんでこんな状態の良いコルネットを手放したんだろう?、どんな人なんだろう?、ってお店の人にも聞いたけれど、持ち込みではないらしく、わからないとのこと。

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次の練習日にオケで吹いたら、やっぱりコルネットはブリティッシュよりフランス系の方がいいよね!って言われた。
でも、少し気になってて、何気なくコルネットの型番と製造番号を検索したら…
なんと盗難品であることが分かった! そうかー・・・
で、慎重な僕は伝があった東京第二弁護士会に連絡し(笑)、どうしたら良いか相談した(マジです)。正規に買ったので返す必要もないけれど、盗難品と知ってて使い続けるのは気持ち悪いよね?って感じの返答だったので、まずは被害者に連絡を取ってみた。そうしたら一緒にBachのC管の盗難もあったらしく、かなりへこんでいた。この連絡が思いがけず、とてもうれしいとのことだった。
翌日中古ショップに連絡したら、これは中古品の競売会場で仕入れたとのこと。確かにケースにC管も一緒に入っていたと。盗品と確定したので、このコルネットは返品、後の処理をお店に任せた。
後日、盗難にあった人から連絡がきて、無事2台とも手元に戻り、とても喜んでいたのを覚えている。
良いことをした―…けど、僕のコルネットはどうしよう。
本番まで1ヶ月程度を切った。汗...

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派手な装飾はない

で、色々調べたら、ある業者がヤマハのcustomを定価の3割引き以上の価格で入手可能であることが分かった。問い合わせたところ、今かなり売れている商品で、入手までに1か月以上かかるとの返事だった。残念。
銀座のヤマハには1台置いてあった。試奏をしてみたら・・・さすがヤマハ。いい楽器だぁ。だがしかし、時間さえ許せば値引き後の価格で買えることを知ってしまうと、今ここでは買う気にならず・・・。
そうなってくると、返却したクルトワの音色が気になり...。他の楽器屋に尋ねてみたが、クルトワは無いよ、って返事ばかり。そして、今は無き舶来管楽器シアズに聞いたら、今輸入手配すれば翌週末には入手可能!とのことだった(神)。
もう僕はよく考えられない状態になっていて(笑)、あまり考えずに購入手続きをした。

結局、ヤマハコルネットを定価で買うよりもだいぶ高くなった(大笑)。それに新品なんて、買う気もなかったのにぃ。
シアズの店員さんに「なんでわざわざクルトワなの?」と聞かれたが(コルネットYAMAHAかBessonが主流なので・・・)、まあ色々あってです・・って答えた。

と言う入手経路でした。

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The・クルトワ

音色は柔らかく、ブリリアントではないけれど、コルネットってこういう音だよね、って言うのが良く分かる感じ。ソロで吹いたら気持ちいいかな。息は結構入る感じなので、しっかり送り込む必要はあると思う。
それに右手小指の指かけ意匠が良いのと、クルトワのエンブレムもなかなか良い。

ただ気に入らない点もちらほら。。。

ちょっとピストンのストロークが長い気がするし、何となくシリンダー部分も全体として大きい気がする。手が大きい人向きか?そんなこと無いのか??
音程は、ある音が若干上がり気味になることがある。よく指揮者に注意される音がある。たぶんおそらくきっと僕の腕のせい…。
それに一番イヤなのは、メッキがダメ!
外国産は結構そうなのだが、これはベルが直ぐ曇る。黒くなる。スポットが出る。
YAMAHAの10倍、年を取るのが早い感じ。
うーん、ちょっとなー。銀がいけないのか下処理が悪いのか。

でも音色が良いから、人に貸したりすると結構喜ばれることが多い。
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今では時代も変わり、クルトワコルネットは生産中止品になったけれど
(同じ傘下ブランドにBessonがあるから、経営的に不要なのは当然か・・・)、
でもまあ、今にしてみれば、これにして良かったかなと思う。
その後オケでは、カルメン組曲や色々な曲に使い、選曲にコルネットがあると、必ず自分がやるようになった。クルトワの出番ですよ!と(笑)

でも本当はUMI Benge 8Z Cornetか、もしくは Kanstul社のModel1530か、Flip Oakes社のWild Thing Short Cornetが欲しいんだよなー。
音色については、short cornetらしくないとか言われるけど、でも格好いい。

普段使わないものだから、コルネットは格好いい方がいい(笑)
中古で出回らないかなぁ・・・・。

 

基本スペック:

イエローブラス x シルバープレート

・ベルサイズ:125mm
・ボア:11.90mm
・XLリードパイプ 

YAMAHA YTR-9420L

YAMAHA Custom YTR-9420L

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YTR-9430L

3本目はC管。
大学院時代から市民オケに入り、2年目を過ぎたころから、やっぱりC管の必要性を感じてきたとき、家の近くのヤマハショップにバルブオイルを買いに行ったら、デッドストックのC管が展示されていた!

これはきっと買いだな!と思って、急ぎ家に戻り、父に説明してお金を借りて、翌週に購入しに行った。確か定価の半額程度で購入したと思う。
ウキウキした気持ちを隠しつつ、レジでお金を払って、喜んで自転車に括り付けて持って帰ってきたなぁ...。たぶん隠し切れない笑みが…ひきつった顔だったかもしれない。

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YTR-9420Lはヤマハのカスタムモデルで、今に続く4桁モデルの最初のもの。
同時期発売のC管はLボアでベル形状の異なる4機種があり、YTR-9420L(Bベル)のほか、YTR-9410L(YMベル)、YTR-9430L(YQベル)そしてYTR-9440L(YSベル)があったらしい。
今のXenoがYS-Ⅲベルなので、生き残り進歩系はYTR-9440Lか。
いまの中古市場ではこれらはあまり見ないなぁ。
他のも吹いてみたい。

この時代のC管はすごくよくできていると思う。明らかにSchilkeの影響を受けているというか、公式にSchilkeのアドバイスを受けていた時期らしい(シルキーさんが亡くなる1982年まで、日本のヤマハによく来ていたとある)。

操作性も良く、とても良く鳴る。今吹いても、軽く良く響く音色は気持ちがよい。

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このロゴとマウスピース差し込みの形状が、現行品より格好いいと思う。

実は購入当時、C管に慣れていないせいもあるが、あまりにも息が入りすぎ、音が軽すぎって感じた。コントロールがしにくい感覚があった。

Lボアだから?いやリバースパイプだから?...

もうちょっと抵抗があったほうが当てやすいし、重い音色が出ないかなーと思ってた。
使い始めてから1年後くらいのとき、練習中にスタンドに足をひっかけてしまい、倒してベル元が曲がった…泣。鷺ノ宮のリペアショップに持って行って直してもらったが、その際、そのことを相談したら、1本支柱を付けることと、リペア痕を目立たなくするために金メッキを勧められた。金額的にもそう高くなかったので、お願いしてみた。

で、出来上がったのがこれ↑↓

当時24Gの渋い金メッキが非常に素晴らしかった!。さすが日本のメッキ技術。

今はだいぶ薄くなっちゃったけどなぁ。

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後付けの支柱

金メッキのあと掛け+1本支柱なので、「YTR-9420L-GB改」ってところか。

SchilkeのS22C-GPに似てるかな(笑)
改にして吹奏感は変わったか、は劇的ではないが、変化はあったと思う。
ただ基本的に、他のものでもそうだが、
勝手に変更せず、製品は出荷デフォルトが一番良いと思っているけどね。

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豪華なシングルケース

新しいC管の購入と共に、この楽器はケースの中で少し休むことにはなったが、10年以上使ったことになるかな。今でも練習用としてちょくちょく引っ張り出している。
一時期、新しい楽器の購入資金調達のために、ヤフオクに1ヶ月くらい出品してたが、高値が幸いして入札が無かった。今思うと良かったよ、売れなくて(笑)
思い出深い良い楽器の一つです。

 

基本スペック:

イエローブラス + シルバープレート(あと掛け24Gゴールドプレート)

Lボア + リバースパイプ + 支柱なし(あと付け支柱あり)